長文テスト

せっかく新しいブログも設置したのでちょっとまじめにイラストの話など。

 

ここ最近、新しい画風を開拓するためにこれまでと違う描き方などを模索していたりするわけですが、もともと自分が求めている方向性で言うと

 

・ディテールがカチッとしている

・空気感がある

 

という二律背反した要素をいかにして融合するか、という部分で自分の中で一番可能性を感じるのがジョシュ・ミドルトンやUDONスタッフなど、ジャパニメーションに影響を受けた海外の若いアーティストに多く見られる一見アニメ塗り風のデジタルペインティングなわけですが

 

これを人に伝えるときに、とりあえず一番近い言葉を選ぶとなるとやはり"アニメ塗り"というしか無いとはいうものの、それだと大半の人が「け◯おん!」や「俺の妹がなんちゃらで」みたいな絵柄自体がライトな物を想像されるらしく

 

特に仕事絵などではカードゲーム用イラストに多い"描き込み系厚塗り風イラスト"に比べて手間がかかっていないように思われたり、また豪華さも足りないと判断されたりするようです。

 

まぁ実際、自分の場合は特に淡色・低彩度のイラストに惹かれるので、ほっとくとどんどんフォトショップの「イメージ」→「色調補正」→「自然な彩度」のスライダーを左に左に動かしてしまいがちではあるのですが。

かといってやはり自分でそっち系にチャレンジしてみてもどこか垢抜けない感じで拙さも拭えません。

 

ゴテゴテとした足し算による華美な装飾も本来好みではないのですが、まぁそこは慣れの問題もあるので要修練としても、一番の問題はもともと興味のない絵柄のため「どこまで描けば完成なのかが自分で判断できない」という欠陥が。

 

これに関していえば作業手順も問題で、この手の絵柄の人の多くがラフから直接上塗りすることで情報量を足していくという手法だと思われるのですが自分の場合、線画をカッチリ決めてその下にパーツごとに色を置いていくというアニメ塗りから離れられず、また仕上げは写真加工のテクニックをベースにした全体加工なので任意の部分を強調するにも不向き。 

 

そんなわけでせっかく描き上げても手間の割に何の達成感も湧かないという目も当てられない結果に。

そこで編み出したのがこのようなグラデ塗り。

 

下絵作業はこれまで通り線画の下に塗り分け+一部ブラシ塗りで立体感を出す。

これを線画ごと統合したものに乗算などで色味を決めるレイヤーを挟んだ上から、覆い焼きリニア(加算)レイヤーで光の当たっているところをブラシで加筆。

 

これだと線画が飛ぶのは光の当たる境目だけなのですが、それだけでもけっこうアナログ感が出るような気がします。また手塗りなのでコントラストも任意に調整が効くので画作りする上で便利。

 

この絵の場合でいうと顔の方のコントラストを高めつつも背景に引きずられておシリが沈みすぎないように微調整が効きます。

 

とりあえず仕事絵などで厚塗り系を求められたらこれで代用が効くのではないかと。(差分対応などはもう少し煮詰めないと効率が悪そうではありますが)

上記の方法で下絵部分をアニメ塗りに変えれば"厚みのあるアニメ塗り"に転用も可能で、やはり個人作品の方はこの方向でさらに研究を重ねていけたらと思う次第であります。

 

次の課題はこれに萌えを加えることで印税収入的なものが発生しないかという実験なわけですがぁ・・・

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